From the New World To ...
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貴志祐介「新世界より」読了。
言葉の選び方がとてもきれい。
「全人学級」、なんて恐ろしい言葉だろう。
大正自由教育運動の中で小原國芳が掲げた「全き人間」を
創造する過程の究極がここにある。
バケネズミにとっての人間、
一般の人間にとっての教育、
知れるものにとっての歴史。
それぞれの「偽りの神」に従い、また抗う様が
見事に描かれている。
ミノシロモドキの語る歴史、バケネズミの趨勢、悪鬼と業魔の正体など、
人類史に照らし合わせて考えるのも面白い。
千年前、そして千年後への贈り物。
なお、アニメは原作を読んでから見た方が楽しめる模様。