理系文系


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日本には理系と文系という世にも珍しいくくりが 全国的にまかり通っている。

理系と文系の違いなど本来はほとんどないが、 強いて挙げるとすれば、「不確定要素の排除」に 集約されると思う。

理系は可能な限り不確定要素を排除し、あらゆる事象を 単純化して把握しようとする姿勢をもつことが多く、 文系は不確定要素を不確定要素のまま取り込んでおき、 複雑なままで把握できる限りのことを把握するという姿勢を もつことが多いと思う。

そのため、理系にとっては「新しいものほど良いものだ」という 観念が、比較的多くの場合成立する。
不確定要素を排除したモデルでは、時間とともにその精度を 単調に増加させることが可能なので、数学、物理学等の各分野で 新しい理論が過去の理論を包括しつつ更新するということがままある。

それに対し文系は、より歴史を重視する傾向にある。
法学、文学等、時系列における前後関係によって優劣が つけられないものを扱うことが多いと思う。
最大の不確定要素である「人間」が関係する領域が広く、 時代に応じて判断基準が変化することによるものだと 考えられる。

まあ結局、違いなんてどうでも良いのだけど。