高知


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仕事で高知に行ったついでに観光してきた。

牧野富太郎植物園と高知駅で内藤廣の建築を 目の当たりにしたのだが、内藤さんはやはり ものづくりに対して正直だなという印象を受ける。
鉄も木もRCも、必要であれば必要なところに使い、 ディテールも力学や作り方がよくわかるように思う。
こういうのは一歩ずれるとあたりがきつくなるいうか、 疲れを感じさせる類の居心地の悪さをもってしまう ものだが、2つとも地元の方にも親しまれているようで さすがだな、と。

展示はさっとしか見なかったのだが、牧野富太郎の 植物画がものすごくきれいで印象的だった。
中庭の感じや五台山から見渡す景色も心地よく、 早くも咲き始めていた桜の花に微笑ましさを覚えた。




近くには堀部安嗣設計の納骨堂もあり、こちらも 小振りながら端正な佇まいであった。


こういう建築が受け入れられる一方で、神林長平が言う ところの〈田舎〉という装置も強くはたらいているらしく、 建築のみならず、地方特有の難しさを感じる。
人よりもモノが移動するようになる社会において、情報も移動 することで、ある程度の流動性は保つ必要があるように思われる。

つまりはコンシステンシーの問題なのだが、論理学で言うところの 一貫性の低さが、土質力学で言うところの流動性の高さを意味する というのはとても示唆的である。