音楽と言葉4
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理由付けによって抽象された構造を外部化する過程として
言語を定義できるだろうか。
音声による言葉、ボディランゲージ、図形言語等、
いずれのコミュニケーションにも理由付けが先行
しているように思う。
理由抜きには言語コミュニケーションが成立しないので
あれば妥当な定義になるようにも思われるが、この前提が
真なようにみえるのは、近代以降に生きているからである
可能性もある。
音楽が、
音楽とは、コミュニケーションのための振動を伴う動作である。
An At a NOA 2016-06-10 “音楽と言葉3”
によって定義できるとすれば、理由を介さずに、聴覚や触覚の
センサの意味付けによってやり取りされる音楽はあり得る。
(あるいは振動する物体の視覚情報など、聴覚と触覚以外の
センサでも音楽たり得る行為はあるだろう)
意味付けと理由付けでは、意味付けの方がよりプリミティヴ
だと言えるが、以上の内容から音楽の方が言語よりも先に
生まれたと言えるだろうか。
結局は単語の定義の問題に落ち着くと思うので、どちらが
先でもよいのだが、いずれもコミュニケーションの媒体と
なるものとして、その性質について考えるのが楽しいのである。