考える/分類する


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ジョルジュ・ペレック「考える/分類する」を読んだ。

分類するには判断基準が必要になる。
判断基準を決めて分類すれば、一貫した分類になるが、 果たしてそれでよいのか。
考えることは判断基準の変化をもたらし、分類は完遂 されないか、完遂された途端に別の分類が始まる。

私は決して最後まで整理しつくしたことはなく、 まったくの無秩序よりは少しはましな仮のあいまいな 整理でやめてしまうことになる。
ジョルジュ・ペレック「考える/分類する」p.126

個人にとっての分類は、集団にとってのモードと同じ ように、つくられ解体されることで個人を維持させる。
確定した理由を共有させてくれるものという点で、 公権力と同じ機能を果たすものである。

分類が終われば固定化し、分類が始まらなければ発散する。
その狭間で「考える/分類する」。

「分類するは人の常」
その業を甘んじて受け入れようということだ。
三中信宏「分類思考の世界」p.301
結局、私は自分を整理するのだ。
ジョルジュ・ペレック「考える/分類する」p.126