A little voice is urging me on My Ghost


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NHKスペシャル「コンピューター革命 最強×最速の頭脳誕生」が良かった。

猿の脳とコンピュータを相互作用させるところまできているとは。。。
本当に攻殻機動隊みたいな時代が実現できてしまうかもしれない。

ちょうどGary Marcus著「心を生みだす遺伝子」を読み始めたところなので、 攻殻で言うところのゴーストの問題が気になる。
Walter Benjaminが「複製技術時代の芸術」の中で書いたところの、アウラにあたるものが ゴーストだとすれば、思考活動が「複製」されることで生じる問題とはどのようなものか。

最後の方のインタビューで出ていたが、一般的には、それでもやはり人間固有の部分が 残るという見方が強い。
「人間にしかできないこと」など残るのだろうか。
スパコンには論理的判断はできても倫理的判断はできないのか。
そもそも「倫理」って何だ。「大切なこと・もの」って何だ。

伊藤計劃がハーモニーの中で書いていたような、双曲線関数的価値判断をエミュレート できた時、スパコンは人間になれるのか。
果たして人間はそれを「人間」と呼ぶのだろうか。

まあ、どんな事象も、結局はそれをどう受け入れるかにかかっている。
「自意識」なるものが目覚めてからこのかた、何の迷いもなく受け入れてきた この世界ですら、無批判に受け入れて良いという根拠などありはしないのに。

自然とはいわば習慣的になった歴史である。
三木清「哲学入門」

さて、攻殻のDVDでも見るか。