箱庭
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自らの知識のみで世界を完全に把握できるという
思い込みは、最適化の完了という点において、
痴呆症と見分けがつかない。
同様に、必要以上に固定化した科学は宗教と
見分けがつかない。
外部からの情報により知識が構築されるはずが、
逆に知識により外部の情報が構築されるとき、
上記のような逆転が生じる。
コンセンサスは、それが一見不動であることによって
その役割を果たす。
それが故に、コンセンサスを動かすのが大変な
困難を伴うことは歴史が雄弁に物語っている。
しかし、科学は、コンセンサスありきの議論に基づく宗教への
反省として生まれたはずである。
ミイラ取りはミイラになるべきでない。