ホワイトカラーの自動化


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以前、ホワイトカラーの仕事の自動化について書いた。

テクニカルな問題としては、ホワイトカラーに分類される 仕事はブルーカラーに比べると情報処理の比率が 大きいので、自動化には適している。

ホワイトカラーの自動化において、最も難しいのは 問題設定の部分である。
建築設計で言えば、何を作るか、だ。

施主から、こんな家が欲しい、部屋はこう配置されていて、 キッチンはこうで、お風呂はこんな感じ、という希望が 挙げられれば、その条件に対する最適解としての平面図は 得られるだろう。
しかし、その最適解がまさに施主の望む家と一致することは 稀なように思われる。それは、人間が感じていることと 言語化できることは、必ずしも一致しないことが主な原因だ。

ホワイトカラーの専門家(ここでは建築家)は、施主が言語化 していることをベースに、これまでの経験等も踏まえて、 上記の最適解とは異なる解を提案することが多いと思われる。
しかし、建築家と施主の間でコンセンサスが成立していれば、 それが枠組みを設定することで、その解が正解となるはずだ。

ホワイトカラーの自動化において、最大のネックがここになる。
如何にしてコンセンサスに至るか。
それは受容側の問題が大きい。
コインシデンスとコンセンサスの違いは、何によって生まれるの だろうか、そして何を生むのだろうか。

コインシデンスをコインシデンスのままコンセンサスとして 受け取るようになってしまったら、人間社会からストレスは 消え去るだろう。
でもそれはもう、今あるような社会でもなければ人間でも ないのかもしれない。