〈帝国〉連合


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Facebook, Amazon, Google, IBM and Microsoft come together to create historic Partnership on AI

新時代の〈帝国〉は着実に地盤を固めつつある。
記事の冒頭にあるように、情報こそが〈帝国〉における 世界共通の通貨になり得る。
情報のデータベースを共有することまでは触れておらず、 運用の仕方についての意見交換から始まるようだが、 果たしてどのくらい上手くいくだろうか。
国民国家が踏んだ轍をなぞるだけに終始しては 面白くもなんともない。

ハードウェア寄りの企業でも、IBMとMicrosoftは 入っているのにAppleとIntelは入っていないが、 常任理事〈帝国〉入りできなくてもこれらの面々は 後から参加してくるだろうか。

A biased world can result in biased data sets and, in turn, bias artificial intelligence frameworks.

とあるが、data sets自体にバイアスがかかるという よりは、そこへの意味付けや理由付けに、正義という バイアスが必ず埋め込まれる。
あるいは、そうしてつくられた評価基準の中で生きる 対象に正義が埋め込まれることで、data setsにも バイアスがかかるという見方もできるかもしれない。
それはどんな集団をつくろうとも変わらない。
集団がその存続のために正義を必要とするからだ。

判断基準となる正義が常にぶれるようなかたちで 集団が存在することは可能だろうか。
意識がはらむ矛盾性はその端緒となっているが、 原則的には無矛盾性を旨とすることで成立しており、 無意識は無矛盾性に対してさらに従属的である。
無意識の側に振れて、完全に固定化した世界とは 対極にある、もう一つの究極の世界の在り方かもしれない。