反射光と透過光


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反射光と透過光について調べてみると、紙の本やプロジェクタで 映した映像のような反射光で得る場合と、ディスプレイのように 透過光で得る場合では、視覚情報の処理のされ方が違うという 記事が結構ひっかかり、研究例まであるらしい。

イメージとしてわからなくはないのだが、反射光と透過光を スペクトル特性等の光学情報のみから判断することは可能 なのだろうか。
もし可能なのであれば、反射光の光学特性を有する透過光を 発する媒体が作れるだろうし、もし不可能なのであれば、 反射光と透過光の差は受け取った側の思い込みの問題になる。

透過光を用いる媒体が不可避的に反射光も含むのに対し、 反射光を用いる媒体は通常透過光を含まない。
例えば、ライトボックスに対してプロジェクタで投影した場合は 透過光を含む反射光媒体が出来上がるが、この場合はどちらの 特性に近づくのだろうか。

あるいは単純に、反射したか否かではなく、周囲との輝度差の 問題だけなのかもしれない。
だとすれば、暗い部屋の中で、指向性の高い照明を用いて紙の本の ページ部分だけ明るくした場合には、反射光媒体と言えども、 透過光媒体と同じ特性になるのだろうか。

この問題はちょっと考えただけでも怪しい点がたくさんある。
ブラインドテストで比較した資料があるのであれば見てみたい。
とりあえずマクルーハンの「グーテンベルクの銀河系」を 読んでみよう。

p.s.
この件については、以下の記事のような意見の方が個人的には 飲み込みやすい。
「書き手だけが読む特殊な形式」と「誰もが読む一般的な形式」の違い
つまり、形式が同じままだとその形式での抽象に慣れてしまうせいで 見落としやすく、同じものを違う形式で新しく抽象するときには 注意深くなる、という説明である。