ネーターの定理


[tag: book]

植田一石「数物系のためのシンプレクティック幾何学入門」 を読んでいると、Noetherの定理というものに出会った。

系の対称性と保存則が同一のものであることを述べた この定理は目から鱗だった。

  • 空間の並進対称性は運動量保存則=作用反作用の法則
  • 空間の回転対称性は角運動量保存則
  • 時間の並進対称性はエネルギー保存則

にそれぞれ対応するというのは、あまりにきれいすぎて 感動を覚えるレベルである。

力とは、変化の原因のことである。
これは自然科学でも人文科学でも共通だと思うが、ニュートン 力学の文脈においてすら、この力というものが、実際問題 何であるのかというのはいまいちわからない。

  • 空間の並進対称性に対応する運動量の時間微分
  • 時間の並進対称性に対応するエネルギーの位置微分

の両者がいずれも力になるというのは、変化する対象を 空間と時間の両面から観察した結果が力に関係している ことを示唆しているように思えるが、時空の並進対称性と 普遍性/不変性、力の関係はどのように整理できるだろうか。