ルポ 人は科学が苦手
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三井誠「ルポ 人は科学が苦手」を読んだ。
自分の周囲の局所的な情報だけを利用する
のではなく、空間、時間、文化、種など、
あらゆる意味で、できるだけ広い範囲の
情報を利用し、さらにその外部には別の
情報が存在し得ると想定した上で、その
時々に手に入る情報にできるだけよく
フィットする、シンプルな説明を構築する
行為が、科学なのではないかと思う。
つまり、局所的な経験に対する説明の中でも、
- 局所をできるだけ広くとる
- 局所を大域だとみなさない
- 説明は経験に整合している
- 説明はなるべくシンプルに
- 説明の仕方は変化してよい
という傾向があるものが科学と呼ばれる。
人間に難しいのは、1と2だろうか。
あるいは、5ができないために、3と4に
従って構築された説明が、1について
いけないのだろうか。
そもそも、元々一つの局所を共有して
こなかった人間同士が、1によって半ば
強制的に一つの局所にまとめられていく
ことに不具合があるのか。