ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス
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昨日は夕方には雨が上がっていたので、
                    「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」
                    を観に行った。
知識の継承は、紙に文字が書かれた書籍という
                    かたちだけでなく、電子書籍、インターネット、
                    点字、朗読、絵本、写真、講演を通した口承、
                    ダンスや音楽といった身体行為、など、実に
                    様々な媒体を介して行われる。
                    そこで継承される知識の内容の多様性も然る
                    ことながら、ニューヨーク公共図書館(NYPL)
                    で取り扱われる媒体の多種多様さに驚いた。
                    NYPLでは知識が渦巻いている。
                    ワイズマンによる構成は、その渦巻いている
                    雰囲気をよく伝えるものだった。
ただ単に知識をアーカイヴするだけでなく、
                    知識の渦巻きを体現するというあたりに、
                    これからの図書館像があるのかもしれない。
p.s.
                    映画の後半、パークチェスター分館で若者
                    向けの数学関連の蔵書や企画について話し
                    合うシーンを観ていて、高校入試のときに
                    書いた分数の足し算についての小論文の
                    ことを思い出した。
                    「1/2+1/3は、なぜ2/5ではなく5/6なのか
                    説明せよ」というような出題に対して、
                    「分母の2や3は分類の種類を表すので、
                    同じ分類の仕方に揃える必要がある」
                    というような論旨で記述したと思う。
                    15歳の自分がそこまで気付いていたとは
                    思えないが、この捉え方には、割り算とは
                    同値関係に基づく同値類への分類である
                    というニュアンスが含まれている。