早送りの仲夏、このところの映画
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東京では、今日梅雨が来て、明日には夏が来るかのようだ。
早送りの仲夏。
雨が強くて外に出るのが億劫になるが、岩波ホールに
「ニューヨーク公共図書館」を見に行きたい感はある。
最近は「ROMA/ローマ」と「アンダーグラウンド」を観た。
いろいろな条件が重層し、要素間の関係が密になるほどに、
現実は現実らしさを増していく。
それを疎結合された記号群に置換すれば、シンプルでわかり
やすくなるものの、現実感は薄れる。
「要素」や「関係」なるものも、事後的に想定されるもの
かもしれないが、さりとて全く抽象しないのであれば、
それは端的に現実であり、現実感は感覚されないだろう。
この2作は、複雑なものが複雑なままに伝わってくるような、
現実感のある作品だった。
それができるのは、現実の複雑さを監督自身が間近に経験
したからこそかもしれない。
4DやVRのような、情報伝達のヴァリエーションの変化も、
現実感を増す方法であるが、それとは別の密度感、臨場感、
切迫感から生まれるrealityがあって面白い。
独立変数に対する拘束条件の数が多ければ多いほど、 possibleからrealへと近づく。
An At a NOA 2018-01-09 “actualとvirtual”