コンセンサスと第四の壁
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先ほどの結論を然りとするならば。
芸術においては、一つの人体の中でのコンセンサスの解消が
第四の壁を生んでいた。
その状態で、芸術の枠組み内でのコンセンサスを解消することが、
従来の芸術における第四の壁の破壊方法だった。
ハンムラビ法典方式である。
VRは、第四の壁の破壊(正確には破壊ではなく、非創造であるが)を、
一番目のコンセンサスの解消を回避することによって達成する。
と思われたが、そこに残されたものは、Realityにおける「今、ここ、私」
とは別物であることが可能になる。
いや、現実と私のどちらが別物になったとするかは、
もはや解釈の問題に過ぎない。
むしろ、意識というコンセンサスは情報抜きにしては成立しないのだから、
両者はセットで同一性を判定すべきものだ。
そういう意味で、Virtual Realityという呼び名は不当であるし、
Virtual Consciousnessという呼び名も同程度に不当である。
意識は、理由付けの過程における、各判断の間でのコンセンサスだと
思っていたが、その判断の基になる入力情報とも、当然コンセンサスが
成立しているのである。
以上が、
VR=Virtual RealityとAI=Artificial Intelligenceは 同一現象への異なるアプローチのように思われる。
An At a NOA 2016-06-29 “VRとAI”
と言っていたことなのだろう。