整合性と歴史的経緯
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千葉市長の熊谷さんは、LGBTの件や今回の件でも
整合性が高い論理を展開するなと感じており、
個人的にはとても好感がもてる。
こういった問題は、人種差別と同じような経緯を経て、
次第に境界が薄れていくのかもしれない。
人種差別だって未だに陰に陽に行われているのかも
しれないが、帝国主義全盛期の頃に比べれば、かなり
なくなったと言えるだろう。
そこに投機的短絡を持ち込むことで、整合性を破綻させる 代わりに、とてつもなく短い時間スケールの中で判断および 変化するようになったのが、理由付けに基づく意識という 判断機構である。
An At a NOA 2016-12-02 “整合性の破綻”
理由付けの代償として失われた整合性に代わり、歴史的経緯
という理屈が持ち出されることで、統計的差別が行われる。
余りに常識的であることは良識に反し、また余りに良識的で あることは常識に反する。
三木清「哲学入門」
「常識」を「歴史的経緯」、「良識」を「整合的」と読み替えても
同じことが言える。
熊谷さんの話は決してすぐに万人に受け入れられるとは思えないし、
その答えだけが広まるのはかえって危険だと思うが、ゆっくりとでも
こういった問が広まればよいなとは思う。